発売中止・・・

ポプラ社から2月に発売予定だった
浅田真央ちゃんの書籍『大丈夫、きっと明日はできる』が発売中止に。
予約で10万部を超えていたというから、突然の中止発表は驚きでした。
理由はポプラ社側の販促方法が、真央ちゃんサイドの意思に反していたこと。
本のオビやポスターに
「ママ、ほんとうにありがとう」「何度ありがとうを言っても足りません」などの
文言が強調して書かれてあったことが問題になったと、
スポーツ新聞に出ていました。
 


(以下、スポーツ報知1月13日付け記事より引用)
2月8日の発売日を前に宣伝・告知で問題が発生。全国書店などに配る予定だった販促用ポスターに「ママ、ほんとうにありがとう」などの文言が強調して使用され、浅田サイドの意に反した。本の制作も最終段階で店頭に並ぶ寸前だったが、中止にした。
ポプラ社の担当者は「本の内容自体に虚偽はないが、亡くなられたお母様が、あたかも商売の道具にするかのように見えてしまう宣伝・告知をしたことが問題だった。大変、ご迷惑をおかけした。まずは関係各所におわびをしたい」と説明した。
真央のマネジメント会社担当者は「ポプラ社に対しては不信感がある。発売中止になった本が今後、改めて同社から出版される予定はない」と話した。何よりも真央のメッセージを読みたかったファンにとっては残念な結果となってしまった。
(引用ここまで)
 

(以下、真央ちゃんの公式ブログより引用)
『大丈夫、きっと明日はできる』発売中止のお知らせ

この本は、私の競技生活を通しての皆さんへのメッセージブックとして1年かけて制作を進めていたものでしたが、
本の宣伝、告知について、私の思いと異なるもので進められたところがあり、出版を中止させていただくことになりました。
大変申し訳ないですが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
(引用ここまで)

 
 

真央ちゃんのお母さまが去る12月、急逝されたことは
皆さんの知るところだと思います。
ただでさえドラマチックな真央ちゃんのアスリート人生、
お母さまの死を乗り越えて全日本チャンピオンに返り咲いた今、
「本の発売には絶好のタイミング。これは売れる!」と、
ポプラ社の方は思われたのでしょう。
真央ちゃんや家族の気持ちをおもんぱかっていない、
商魂丸出しの販促。
今こそ売ったれ! という意図が思いっきり見える、短絡さ。
関係者じゃない私たちでさえそう感じるのだから、
真央ちゃんのショックたるや、いかほどのものか。。

(私はそもそも、見る側としても作り手としても、
「死」を「感動」に結びつけるコンテンツやエンタテイメントが好きではありません。
これを語ると長くなるのでしませんが、
好きじゃないどころか、つくり手として軽蔑すらしています)

いままでどんなときも、感じよく対応してきた真央ちゃん。
今回の断固たる対応は、彼女のショックの大きさを物語るし、
大切な人を亡くした悲しみを、そんなふうに売り物として「消費」してほしくない、
ましてや商売道具として利用してほしくない、という
強い思いが伝わってきます。
真央ちゃんのメッセージを受け取れなくなったのは、残念だけど、
彼女の誇り高い決断を、私は支持したい。
 
  

 
出版・広告業界のすみっこにいる者としても、インパクトがありました。
取材者への尊厳や出版の倫理観、出版人としてのプライドを、
改めて問われた気がします。
ものごとの本質はこうだよね?と、問われた気がします。
ものごとの本質を見失わないように。
相手に尊厳と敬意、自分にプライドをもって。
改めて、襟を正したい気持ちになったのでした。

 
 
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何が善で何が悪か。本質はなにか。
多くの人や事象がコネクトしあって、仕掛けあって、猛スピードで変化している現代、
局面の複雑さが増しほどに、難しく考えがちですが、
「自分や自分の大切な人がされたらどう感じるか」
「それをするのは何・誰のためなのか」
判断の基準はここ。
複雑な時代だからこそ、シンプルにそぎ落として考えたほうがいいなと、
最近つとに思います。

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a drop of elegance

美容ライター 柏谷麻夕子のオフィシャルサイト

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